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免疫とは

 『免疫力を高めたい!』という、野望をお持ちの方が最近増えています。w
が・・・・。漠然と免疫力を高めるといっても具体的に何が免疫力なのかを
知らない方が多いのが現実です。

でも、ご安心ください。

専門家と言われる方でも免疫力についての問いに対する答えはとても曖昧な
ものなんですね。

今回は本当に身に着けていただきたい免疫力についてお伝えしてまいります。

もくじ

免疫って、何?

免疫とは一般的(現代医学的)に
『細菌やウイルスから、体を守ってくれている防御システム』
と言われています。

確かにその通りなのですがその中の『防御システムの解釈』が
問題となります。

現代医学で言うところの防御システムの主役は
白血球やリンパ球、マクロファージと呼ばれる『免疫細胞』です。

確かに外からの攻撃に対して、体の中に侵入してきた際に
活躍してくれるシステム上大切な細胞達です。

でも、細菌やウイルスが体の中に侵入して、悪さ(発熱や腫れ)
を引き起こす状態は生活する中でどのくらいあるでしょうか?

1年に365日の中で恐らくですが30日間、発熱や腫れが常にある
方は少ないと思います。風邪を2~3回引いたとして、それが長引いた
としても熱や腫れがあるのはせいぜい10~20日だと思います。

そうすると 15÷365=0.54(5.4%) となります。

でも、ウイルスや細菌はどんなところにでも存在しますので
どうやって身を守っているんでしょうか?

人間の体への攻撃はウイルスや細菌だけでなく、暑さや寒さと
いった温度変化、湿気や乾燥といった湿度変化、さらには
これらを引き起こす要因となる高気圧や低気圧といった
気圧の変化など様々なものが存在します。

また、飲食物も体の外から中に入ってくるもので自ら進んで
口の中に入れるので危険なものを食べた場合には体に悪影響を
およぼす、大きな外的要因となりえます。

先ほど、お伝えしたウイルスや細菌類との闘いはわずか5%程
でしたが体に影響を与えるものとの闘いは無意識の中で行われて
いるんですね。

割合にすると95%程となります。

その多くの闘いは体の表層壁となる『皮膚』と口や鼻などの
皮膚のさらに上層に配置されている『粘膜』で行われています。

気候変動による攻撃に対しては
毛穴を閉じたり、開けたりしながら温度や湿度の調整をしています。
時に皮膚を乾燥させたり、汗によって潤わせたりししながら
微調整を行う中で体温だけでなく、水分調整も行われています。

目に見えない細菌やウイルス、埃などは粘膜や毛を使って
体内への侵入を防いでいます。

粘膜組織や皮下組織の下にはリンパ組織が点在し、その場で
処理しているわけです。

改めて、みてみると『その通りだなあ。』と思っていただける
方は少なくないと思います。

その他に損傷した細胞や組織の修復などを速やかに行うことも
大切な免疫機能のひとつなのですが今回は長くなるので別の機会に
お伝えさせていただきます。

免疫機能というのは一部のウイルスや細菌類への防御システム
だけを指すものではなく、もっと大きな生きるために必要な
力や働きを指すということがお判りただけるのではないかと
思います。

皮膚は腸の鏡:免疫機能の要は腸内環境

東洋医学の古い教えに『皮膚は腸の鏡』というものがあります。

皮膚の状態から腸の状態も推測できるという診断において、
大切な指標です。

かつては現代医学の診断においてもっこのような記載を
みたことを記憶していますが今はなくなってしまったようです。

腸活や腸内温度という言葉が飛び交っていますがこの流行の
根源は皮膚は腸の鏡という教えに起因していると思います。

先に免疫の大半は皮膚や粘膜で行われていると申し上げました。

もう、お解りの方は多いと思いますが免疫力を高めるために
必要な行動は『腸内環境を整える』ことに他なりません。

胃や大腸、小腸といった消化管は『腹膜』という組織に
支えられています。その腹膜には多くの『リンパ組織』
が点在し、口から侵入した体にとっての外敵の処理を
行ってくれています。

闘いが終わった後は排泄(下痢)や汗、排尿という形で
体外に排出されていきます。

お腹の中に外敵が入ったとしても免疫ネットワークは
作動してくれているんですね。

鍼やお灸の施術ではこの免疫ネットワークが上手に作動して
くれるように調整しているわけです。

これらの作用の状態が上手くいっているかどうかを確認できる
場所が『皮膚』となります。

一年を通じて同じ状態ではないので季節によって、
カサカサになったり、汗ばんだりしますがその季節に
合った皮膚の状態を維持できているかどうかが
大切な指標となります。

真冬は寒さから身を守るために皮膚表面がカサつくことは
ある程度は自然な状態といえます。
また、かゆみなどは季節の変わり目などに皮膚や髪の入れ替え
が行われる際に表れます。

一方、皮膚は見えるところなのでわかりやすいですが
腸の状態はみえないのでわかりませんよね。w

一般的には『毎日、排泄があるかどうか?』や『便の形』
などで判断されると思いますが腸内もいつも同じ働きを
しているわけではありません。

ある時は排泄を中心に働き、ある時は腸の大掃除をして
いたり、時に腸内細菌の入れ替えをしていたりしている
ので『いつも同じではない』ことも頭に入れておく必要が
あります。

便が出るか出ないかにこだわっている方が多いので便秘薬の
需要があるわけですが実は食べ物だけを排泄しているわけでは
ないということなんですね。

そして、その色々な働きが円滑に送れていると艶のある
きれいなお肌になっていくということになります。

免疫のお話しから少し、脱線しましたが皮膚も大切な免疫機能を
確認する場所となることは知っておいて損はないと思います。

免疫機能まとめ

人の体に備わる免疫機能は他にも色々とありますが
私達の知らない間に体を守ってくれています。

そんな凄い機能がスムーズに働くためにも少しでも
いいのでお腹に負担のないペースで
お腹にやさしいものを食べたいものですね。

この先、どんな疫病が流行るかわかりませんが基本的には
何千年も生き抜いてきた人類の免疫力を信じて、
生活していけば大丈夫だと私は信じています。

特定のウイルスや細菌類が健康被害をもたらすのではなく、
もっと大きな免疫ネットワークがスムーズに働くことに
目を向けておけば怖いものなどないと思います。

鍼灸治療はお一人お一人違うお体の免疫機能を引き出す
お手伝いをさせていただくための施術なので何千年もの
間、人々に愛されてきたんですね。

少し長くなりましたが気になる『夏の疲れと免疫のお話』
は以上になります。

大切なことなのでまた、別の角度からお伝えできればと
思います。

最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。


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この記事を書いた人

okadaのアバター okada 院長

大阪市生野区のJR東部市場前駅から徒歩4分のところにある『おかだ鍼灸整骨院の院長 岡田彰久』です。東洋医学の良さを皆さんに伝えるための勉強会である『今日から使える東洋医学』もよろしくお願いいたします。

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